出典: 離婚をめぐる法律とトラブル解決相談129
離婚の手続きにもステップがあります。原則としていきなり 離婚訴訟を申し立てることはできません。
維婚によって、夫の浮気や暴力、浪費癖や多額の借金、妹などとの不仲など、結婚生活によってもたらされる苦痛から解放きれるのは確かです。
しかし、離婚後、経済的に不安定な生活を余儀なくされたり、 子どもと一緒に暮らせなくなるなどのデメリットが起こることもあり得ます。15ページの図を参考に、離婚の際に検討すべき事頭ついてシミュレーションしてみて、具体的に離婚のメリットとデメリットを冷齢に比較検討することが大事です。
また、離婚を相手がすんなりと認めるかどうかを見きわめてから、行動を始めた方がよいでしょう。 離婚を拒否されて、長い期間もめたり、結局、離婚に至らなかったというケースもまれではありません。一般的に離婚を進めるためには、 次のようなスデッを踏みます。
1.協議離婚
当事者同士で話し合いをして、 話がまとまれば離婚することができます。 9割以上がこの協議離婚によって離婚しています。
2.調停離婚
離婚の条件などでもめて2人の間で話し合いがつかない場合は、まず家庭裁判所で離婚の調停をしなければなりません。調停委員立会いの下、話し合いがまとまれば離婚することができます
3.審判離婚
合意に至らずに裁判所が離婚を認めて審判を下す場合ですが、どちらかが不服を申し立てて訴訟になるケースがほとんどです。
4.裁判離婚
調停で話し合いがつかない、家庭裁判所の審判にも納得がいかない、ということになれば、最終的には離婚訴訟を起こして離婚の請求をすることになります。
法律上は、「離婚原因」がなければ、原則として、離婚は認められないことを知っておかなければなりません。また、1の協議や2の調停で配偶者を説得したり、4の裁判まで行って離婚するためにも、離婚原因を明確にしておく必要があります。さらに、相手に離婚の責任があることの証拠が存在すれば、離婚を成立させやすくなりますし、離婚の条件もよりよくなります。日頃から、こまめにきちんとメモを取ったり、録音するなど、できるだけ多くの見体的な証拠を集めるようにした方がよいでしょう。