サレ妻が不倫相手を許せず夫は許す心理と法的対処

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夫の不倫が発覚したとき、「夫よりも不倫相手の方が許せない」と感じてしまう自分に戸惑ったことはありませんか?愛情や家族を守りたい気持ちが残る一方で、強い怒りが第三者に向かうのは珍しいことではありません。もっとも、法律上は夫と不倫相手の双方に責任があり、請求の仕方によっては思わぬ不利益が生じることもあります。この記事では、サレ妻特有の心理背景と、不倫相手のみに慰謝料請求をする際の注意点(求償権・相場・示談条項)を実務的観点から分かりやすく解説します。

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本記事は一般的な法律情報を提供するものであり、すべての事例に適用されるわけではありません。個別の状況によって判断は大きく異なりますので、具体的なケースについては必ず弁護士にご相談ください。

夫の不倫が発覚したとき、多くのサレ妻が「夫よりも不倫相手が許せない」という感情を抱きます。「夫は悪いけど、誘惑した女が一番悪い」「夫とはやり直したいが、あの女だけは絶対に許せない」という心理は、サレ妻特有の複雑な感情の表れです。しかし、法律上は夫と不倫相手の両方に責任があり、一方だけに高額な慰謝料を請求することには限界があります。本記事では、サレ妻の心理的特徴と、不倫相手のみに慰謝料を請求したい場合の法的な注意点、現実的な対処方法について詳しく解説します。

サレ妻が不倫相手により強い怒りを向ける心理的メカニズム

サレ妻の多くが夫よりも不倫相手に強い怒りを抱く理由には、いくつかの心理的メカニズムが働いています。最も大きな要因は、夫への愛情が残っているという事実です。夫とは長年連れ添い、家庭を築き、子どもを育ててきた歴史があります。そうした関係性の中で、夫への愛情や情、家族としての絆が完全に消え去ることは難しく、「夫は一時的に道を踏み外しただけ」「悪い女に誘惑されただけ」と考えることで、夫を許そうとする心理が働きます。

一方、不倫相手は全く知らない第三者であり、自分の家庭に土足で踏み込んできた侵入者という認識になります。不倫相手には何の思い入れもなく、純粋に「敵」として認識されるため、怒りの矛先が向かいやすくなります。また、女性特有の嫉妬心も大きく影響します。「自分の夫を奪った女」「自分よりも若くて魅力的かもしれない女」という嫉妬が、不倫相手への憎悪を増幅させます。

さらに、夫を許すことで家庭を維持したいという現実的な判断も働きます。夫と離婚すれば経済的な不安が生じたり、子どもに影響が出たり、世間体が悪くなったりする可能性があります。特に専業主婦や経済的に夫に依存している場合、離婚という選択肢は現実的でないと感じる方も多いです。そのため、夫とはやり直す道を選びつつ、その怒りの全てを不倫相手に向けるという心理状態になることがあります。

不倫相手のみに慰謝料を請求できるのか

法律上、不倫による慰謝料を請求する権利は、配偶者と不倫相手の両方に対して認められています。そして、どちらか一方のみに請求することも、両方に請求することも、請求する側が自由に決めることができます。したがって、「夫は許すが不倫相手には慰謝料を請求したい」という選択は法的に可能です。

ただし、注意すべき点がいくつかあります。第一に、夫と不倫相手は「共同不法行為者」として連帯して慰謝料を支払う義務を負っています。これは、両者が協力して不倫という不法行為を行ったため、被害者に対して連帯して責任を負うという意味です。例えば、慰謝料の総額が200万円と評価される場合、不倫相手に200万円全額を請求することも可能ですし、夫に100万円、不倫相手に100万円と分けて請求することもできます。

しかし、慰謝料の二重取りはできません。仮に不倫相手から200万円を受け取った場合、夫に対しては追加で請求することはできません。逆に、夫から既に十分な慰謝料を受け取っている場合、不倫相手に対する請求は認められない可能性があります。これは、慰謝料が精神的苦痛に対する損害賠償であり、同じ損害に対して二重に賠償を受けることは認められないという原則に基づいています。

また、離婚しない場合に夫に慰謝料を請求することは、実務上あまり意味がない場合もあります。多くの夫婦は家計を一緒にしているため、夫に慰謝料を請求しても、単に夫婦共通の財布の中でお金が移動するだけになってしまうからです。そのため、離婚せずに夫婦関係を継続する場合には、不倫相手のみに慰謝料を請求するという選択をする方が多いです。

不倫相手のみへの高額請求における求償権の問題

不倫相手のみに慰謝料を請求する際に最も注意すべきなのが「求償権」の問題です。求償権とは、共同不法行為者の一方が自分の負担分を超えて慰謝料を支払った場合、もう一方の共同不法行為者に対して、自己の負担を超える部分の支払いを求めることができる権利のことです。

例えば、慰謝料の総額が200万円と評価され、不倫相手のみに200万円全額を請求して支払ってもらったとします。事案により責任割合は変動する(主導性・悪質性等)が、実務上は5:5と評価されることが多いため、不倫相手は自分の負担分である100万円を超えて100万円を余分に支払ったことになります。この場合、不倫相手は夫に対して100万円の求償権を行使することができます。

つまり、不倫相手から200万円を受け取っても、後日、不倫相手が夫に対して100万円を請求し、夫がそれを支払えば、結果として夫婦の財産から100万円が流出することになります。夫婦が離婚せずに家計を共にしている場合、実質的には自分たち夫婦の財産が減ってしまう結果になる可能性があるのです。

この求償権の問題を回避するためには、不倫相手との示談の際に「夫に対する求償権を放棄する」という条項を盛り込むことが重要です。具体的には、「債務者(不倫相手)は、本件慰謝料を全額支払った後も、債権者の配偶者に対して一切の求償権を行使しないことを確認する」といった文言を示談書や合意書に記載します。

ただし、不倫相手がこの求償権放棄条項に同意するかどうかは別問題です。不倫相手からすれば、自分だけが全額を負担することに不公平感を抱く可能性があり、求償権の放棄を拒否されることもあります。その場合、慰謝料の総額を減額する代わりに求償権を放棄してもらうという交渉も考えられます。例えば、「200万円請求するが求償権は行使される」よりも、「150万円に減額する代わりに求償権は放棄してもらう」という方が、実質的な回収額が多くなることもあります。

不倫相手への請求において認められる慰謝料の金額

不倫相手のみに慰謝料を請求する場合、認められる金額は様々な要素によって変動します。一般的な相場としては、離婚しない場合は50万円から150万円程度、離婚した場合は100万円から300万円程度とされています。ただし、これはあくまで目安であり、個別の事情によって大きく変わります。

慰謝料の金額に影響を与える主な要素としては、まず離婚の有無が最も重要です。不倫が原因で離婚に至った場合、婚姻生活が完全に破綻したことによる精神的苦痛が大きいと評価され、慰謝料は高額になる傾向にあります。逆に、離婚せずに夫婦関係を継続する場合、婚姻関係は維持されているため、精神的苦痛は相対的に小さいと評価され、慰謝料は低額になる傾向にあります。

不倫の期間や頻度も重要な考慮要素です。1回限りの過ちであれば慰謝料は低額になる可能性がありますが、数年間にわたって継続的に不倫関係が続いていた場合には、精神的苦痛が大きいとして慰謝料が増額される可能性が高いです。また、不倫相手の側から積極的にアプローチしていた場合、夫を誘惑して家庭を壊そうとしていた場合など、不倫相手の悪質性が高い場合にも増額要素となります。

婚姻期間の長さや子どもの有無も考慮されます。婚姻期間が長ければ長いほど、築いてきた夫婦関係の価値が大きいと評価され、それを壊された精神的苦痛も大きいと判断されます。また、未成年の子どもがいる場合、子どもの生活や精神面への影響も考慮され、慰謝料が増額される傾向にあります。

一方で、不倫が始まる前から既に夫婦関係が冷え切っていた場合、長期間別居していた場合などは、婚姻関係が実質的に破綻していたとして、慰謝料が減額されたり、場合によっては請求自体が認められなかったりする可能性があります。また、不倫相手が配偶者から「離婚協議中である」「妻とは別居している」などと聞かされていて、それを信じるのもやむを得ない状況だった場合には、不倫相手の故意・過失が否定され、慰謝料請求が認められない可能性もあります。

夫への請求を放棄することの法的影響

夫への慰謝料請求を放棄し、不倫相手のみに請求する場合、その放棄の仕方によっては後々問題が生じる可能性があります。明確に「夫に対する慰謝料請求権を放棄する」と書面で約束してしまうと、後で気が変わって夫にも請求したいと思っても、原則として請求できなくなります。

また、夫婦間で「今回の不倫は許す」「慰謝料は請求しない」という約束をした場合、その約束が不倫相手への請求にも影響を与える可能性があります。不倫相手の弁護士から「夫婦間で既に和解が成立しており、精神的苦痛は慰藉されている」「夫を許しているのに不倫相手にのみ請求するのは不公平である」といった主張がなされることがあります。

ただし、実務上は、夫を許すことと不倫相手に慰謝料を請求することは矛盾しないと解釈されることが多いです。夫とは今後の夫婦関係を考えて許す選択をしたとしても、不倫相手に対しては別途、不法行為責任を追及する権利があると考えられるためです。とはいえ、慎重を期すのであれば、夫との間で「不倫については今後問わないが、不倫相手への慰謝料請求権は留保する」といった内容を明確にしておくことが望ましいです。

また、後で離婚することになった場合、その時点で改めて夫に慰謝料を請求できるかどうかも問題となります。一度不倫を許して夫婦関係を継続したという事実は、後の離婚時の慰謝料請求において減額要素として考慮される可能性があります。「一度は許したのだから、精神的苦痛は既に癒されている」と評価されるリスクがあるのです。そのため、許すとしても、再度不倫した場合の慰謝料額や離婚条件について事前に取り決めておくという方法も検討する価値があります。

感情と法律のバランスを取るための現実的なアプローチ

サレ妻の「夫は許すが不倫相手は許せない」という感情は自然なものですが、法律はあくまで客観的な基準に基づいて判断されます。感情的には不倫相手に全ての責任を負わせたいと思っても、法律上は夫と不倫相手の両方に責任があり、一方だけに過度な負担を課すことには限界があります。

現実的なアプローチとしては、まず冷静に自分の本当の目的を見極めることが重要です。お金が欲しいのか、相手に謝罪してほしいのか、二度と夫に近づかないでほしいのか、気持ちに区切りをつけたいのか、目的によって取るべき手段は変わってきます。

また、弁護士に相談することで、感情と法律のバランスを取った最適な解決策を見つけることができます。弁護士であれば、個々の事情に応じて、どのような請求が認められる可能性が高いか、求償権の問題をどう回避するか、効果的な交渉方法は何かなどについて具体的なアドバイスを提供できます。特に、不倫相手との交渉は精神的に大きな負担となるため、弁護士に依頼して代わりに交渉してもらうことで、冷静に事を進めることができます。

サレ妻としての怒りや悲しみは当然の感情ですが、その感情に振り回されて不適切な行動を取ってしまうと、逆に自分が不利な立場に立たされる可能性もあります。SNSで不倫相手の実名や顔写真を晒す、職場や家族に不倫の事実をばらすといった行為は、名誉毀損やプライバシー侵害として逆に訴えられるリスクがあります。感情的になることは理解できますが、法的に認められた方法で権利を行使することが、最終的には自分を守ることにつながります。

まとめ

サレ妻が不倫相手により強い怒りを抱くことは、心理学的にも理解できる自然な感情です。夫への愛情や家庭を守りたいという思いが、怒りの矛先を不倫相手に向けさせます。法律上は、夫を許して不倫相手のみに慰謝料を請求することは可能ですが、求償権の問題や、認められる金額の限界など、注意すべき点が多くあります。

不倫相手のみに高額な慰謝料を請求したい場合は、求償権放棄条項を盛り込んだ示談書を作成することが重要です。また、感情的になりすぎず、法律で認められた範囲内で権利を行使することが、結果的に自分にとって最も有利な解決につながります。

夫の不倫という辛い経験をされた方は、できるだけ早く弁護士に相談することをお勧めします。弁護士は法律の専門家として、あなたの感情に寄り添いながらも、冷静に最善の解決策を提案してくれます。適切なサポートを受けることで、新しい人生の一歩を踏み出すことができるのです。

 

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